ノルマンディーの名は、9世紀に北欧か
らやってきたノルマン人(ヴァイキング)に
由来します。当時ヴァイキングはセーヌ川
をさかのぼり、あちこちの町を荒らし回っ
ていました。手を焼いたフランス王シャル
ル3世は、懐柔策として一族の首領ロロン
にノルマンディー地方の領有を認め、ノル
マンディー公に叙することにしました。と
きは911年。ノルマンディー公国の歴史の
始まりです。キリスト教に改宗したノルマ
ンディー公はかつて自分たちが壊した修道
院や教会を再建し、ヴァイキングたちは武
器を農具に持ち替えて、大地を耕しはじめ
ました。こうして、今見られるようなノル
マンディーの美しい風景が生まれたのです。
1066年には、ノルマンディー公ウィリ
アムがヘイスティングスの戦いでイングラ
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ンドを征服、イングランド王ウィリアム1
世となりノルマン朝を成立させました。バ
イユーに残るタペストリーには、イングラ
ンド征服の様子が生き生きと描かれていま
す。その後ノルマンディー公国は、1204
年フランス王フィリップ2世に併合され、3
世紀の歴史に幕を下ろしました。百年戦争
時は再びイングランドの手に渡りますが、
1450年最終的にフランス領となりました。
その英仏の戦いのさなか、救国の少女ジャ
ンヌ・ダルクが、ルーアンで火刑に処され
るという悲劇が起こりました。
ノルマンディーといえば忘れ
られないのが、第2次世界大戦末
期の連合軍によるノルマンディ
ー上陸作戦です。ナチス・ドイ
ツ軍に占領されたノルマンディ
ー奪回のために展開されたこの
戦いは、連合軍側の勝利に終わ
ったものの、ノルマンディー各地
に深い傷跡を残しました。この
海岸を訪れたなら、のどかな風
景の裏に隠された悲しい歴史に
思いをはせてみたいものです。 |